"日本人の心の故郷"として「お伊勢さん」と呼ばれ親しまれている伊勢神宮。
正式名称を「神宮」といい、我が国で最も尊いお宮とされています。
皇室の御祖先の神・天照大御神(あまてらすおおみかみ)が祀られている皇大神宮(こうたいじんぐう)(内宮)と、天照大御神のお食事を司る神・豊受大御神(とようけのおおみかみ)を祀る豊受大神宮(外宮)を中心に、125の社から成り立っています。
あらゆる生命を育む太陽神である「天照大御神」が祀られています。古よりその佇まいを守り続け、神域にそびえる巨木から差し込む光や、澄み切った独特の空気感から清められる感覚を味わってください。
内宮のシンボル。一般の世界と神聖な世界の架け橋と言われています。
衣食住やすべての恵を与えてくださる産業の守り神「豊受大御神」が祀られています。静寂な森のなかを歩くととても気持ちが落ち着きます。ここでは生活に欠かせない日々の衣食住の恵に感謝してお参りしましょう。
西暦690年から20年に1度、正殿をはじめ御垣内の建物一式を形はそのままに新造し、神様に常に瑞々しい場所にいていただく、常若の精神に象徴される最重要神事。20年という歳月は、技術を次世代へ継承していくためとも言われています。
毎月1日、11日、21日の午前8時頃、外宮・内宮の御正宮前で、神馬が参拝する「神馬牽参(しんめけんざん)」が行われます。この様子は、誰でも見学することができます。近づいたり、大きな声を出すなど神馬をビックリさせないように静かに見守ってください。
伊勢には、毎月1日に早起きして神宮へお参りする風習があります。無事に過ごせた1カ月に感謝し、新しい月の無事を願います。早朝の空気は一段と澄み切っているように感じます。
撮影 阿部伸治
猿田彦大神ゆかりの興玉・神石を拝す神社。縁結び、夫婦円満、厄除けなどにご利益があると言われています。古来、伊勢神宮に参拝する人は、その前に二見浦で禊を行うのが慣わしとされ、現在でもお伊勢参りに行く前に立ち寄る場所とされています。
参道の至る所に「二見カエル」と呼ばれる蛙の像が置かれています。「無事カエル」「貸した物がカエル」「若ガエル」という縁起物で親しまれています。
夫婦岩は、大小2つの岩を大注連縄で結んでおり、海中に沈む猿田彦大御神の興玉神石と、日の大神(日の出)を拝する鳥居の役割を果たしています。2つの岩が、夫婦が寄り添っているように見えることから、夫婦円満や良縁の象徴と言われています。
倭姫命(ヤマトヒメノミコト)が訪れたとき、二見浦の風景があまりにも美しく、二度振り返ってご覧になられたことから名付けられたそうです。
開運へと導く「みちひらき」の神様とされる猿田彦大神が祀られています。物事の始まりの際には、よい方向へ導いてくれるとされ、伊勢参りのあとに多くの方が訪れています。 お二人で「これからもよろしく」をこの神社で誓われてはいかがでしょうか?
境内の中央に、古殿地(こでんち)という八角で方角を刻んだ石があります。刻まれている方位は『十干十二支(じゅっかんじゅうにし)』で記され、仕事運、金運、人気運などを願い、多くの人が参拝に訪れています。
舟形の石は宝船を連想させ、古来縁起の良い物と言われています。また、この舟形石は蛇が乗っているように見えるため、ことさらに縁起が良いとされています。
年を重ねると共に成長し岩になると言われており、縁起の良い石。日本の国家「君が代」にも歌われています。
境内には、猿田彦大神の妻・天宇受賣命(あまのうずめのみこと)が祀られている「佐留女神社(さるめじんじゃ)」があります。天照大御神を岩戸から出すために神楽を舞った逸話から、俳優、音楽、芸術、スポーツなど、様々な方面において成功上達へと導く神様として親しまれています。