- 石川県小松市
交流人口拡大支援地域ならではのコンテンツの創出やインバウンド施策、まちづくりなどをサポートします。
伝統建築の古民家で体験!
- 観光コンテンツ創出
客室乗務員の知見で地域資源を活用し、
過疎化が進む里山の観光需要を掘り起こす
取り組み背景・地域の課題
深刻化する空き家問題において、歴史的建築物とされる古民家は、維持管理費の負担や修繕技術を持つ職人の減少などの問題を抱えています。一方で、「古民家再生」は地域の活性化を生む解決策として注目され、宿泊施設活用に限らず、周辺の地域資源を活用した観光コンテンツ創出のニーズが高まっています。
JALは、奄美大島で伝統建築の古民家を再生した宿泊施設を展開する(株)伝泊プラス工芸と共に、奄美群島の活性化に取り組んできましたが、2021年春に石川県小松市大杉町の古民家(国登録有形文化財)改修による文化体験宿泊施設がオープンされることを期に、両者の協業を開始。空港が所在する小松市の新たな観光拠点に育てようと、里山の資源を活かし、古民家での体験プログラムの造成に着手しました。
取り組み
小松空港から車で30分程に在る小松市大杉町の集落は、手つかずの自然が残る里山で、築180年を超える国登録有形文化財「旧下里(くだり)家住宅主屋」を改修した施設「伝泊・小松」には、静寂な時間と癒しの空間が広がっています。こうした地域の魅力を発掘し、「JALふるさと応援隊」として石川県を応援する客室乗務員を中心に、伝泊とJALスタッフが議論を重ね、客室乗務員の知見と地域資源を活かした文化体験プログラムを造成しました(2021年10月1日より販売開始)。
体験プログラムには客室乗務員の“おもてなしの心”が活かされており、都会ではなかなか触れることができない自然の草花を実際に手に取って行う「里山フラワーアレンジメント体験」では、初めての方でも簡単にアレンジできるよう、体験者が利用する手順書の作成にもこだわっています。また、自然に囲まれて行うリフレッシュプログラムには、客室乗務員が健康的に乗務に臨むための取り組みを活かしており、どのプログラムにも“おもてなしの心”と、この地域だからこその魅力を感じていただけるものとなっています。体験されたお客さまの声をもとに、小松市大杉町の里山の良さを体感していただけるよう、造成プログラムを磨き、継続的に小松市の観光需要創出に取り組んでいます。
里山フラワーアレンジメント
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大杉町の里山に咲く野花や山野草をアレンジ(機内持ち込み可能サイズ)
大自然の中で自分をリセット、心と体を解き放つ里山ツアー
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大自然の古民家でリフレッシュ体験
利き酒師による里山料理と地酒のペアリング講話
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日本酒の基礎知識や地酒紹介と共に、里山料理を楽しむための講話
和の文化体験 (和室での所作と和小物づくり)
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伝統工芸「加賀水引」の和小物作り体験
想いを伝える基本の手話講話
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手話の基本や、手話による機内での交流などについての講話
プログラム詳細や開催日時は、「伝泊・小松」公式ホームページでご案内中
2021年10月1日プレスリリース(PDFファイル 約547KB)
開始以来、プログラムを体験されたお客さまからは大変ご好評をいただいています。例えば、里山フラワーアレンジメントでは、「都心の花屋では見られないような、珍しい花に触れることができて新鮮だった。」「里山の花に興味が湧いた。」「フラワーアレンジメントは初めてで不安もあったが存分に楽しめた。」などの声が寄せられています。野花や野草を扱ったことで里山の自然への関心を高められており、大杉町の地域資源を活かした体験プログラムとして一定の成果をあげています。
日本航空様の体験プログラムが始まってから僅かな期間で大杉町への人の出入りが増え、地域の人達の活気が増したように感じています。また、プログラムの一つである「利き酒体験」では、地域の飲食店が提供するジビエ鍋や焼きイワナなど、ここ大杉でしか味わえない里山文化を皆さんに知っていただくきっかけになり、素晴らしい体験になると思います。今後も日本航空様と共に、人と自然の魅力あふれる大好きな大杉町を盛り上げていきたいです。((株)伝泊プラス工芸 山田彩加)