loading

地域産業支援商品開発やプロモーションなどで地域特産物の価値を高め、地場産業を盛り上げます。

秋田県鹿角市、山形県最上地区

台風被害に遭った秋田のブランド桃から
誕生!逸品の「フルーツスパークリング酒」

  • 6次産業化支援
  • プロモーション

「秋田・かづの北限の桃×山形・最上レモングラス」で
東北の6次産業化を応援!

取り組み背景

良質にもかかわらず、知名度の低い隠れた地域産品を掘り起し、より多くの人に知ってもらい、味わってもらおうと、地域の6次産業化を応援しているJALは、同じ想いを持ち、夕張メロンを使用した「メロンチェロ」などの酒づくり実績を持つ㈱ルーチェとの協創事業として、東北の果物を使った「フルーツスパークリング酒」の開発プロジェクトを発足。定番の果物ジュースやリキュールではなく、にわかに市場で注目されているスパークリング酒で東北の果物の認知力や販売力を高めようと、2018年に取り組みを開始しました。

秋田県鹿角市のブランド桃
「かづの北限の桃」

地域の課題

第一弾に選んだ主原料は、秋田県鹿角市のブランド桃「かづの北限の桃」。8月下旬から9月中旬のわずか2週間が収穫最盛期のため、鹿角市では、桃の主要産地である他の地方よりも遅出し出荷によるマーケット需要に向けてこの桃のブランド化を推進してきました。しかし2018年、まさに収穫を迎える時期に産地は台風に襲われ、収穫量は過去最低となり、厳しい状況に追い込まれていました。そこで、農家の皆さんが丹精込めて育てた桃を何とか活かしたい!そんな想いから、プロジェクト第一弾の原料に決め、フルーツスパークリング酒の開発に着手しました。

完成したフルーツスパークリング酒
「フルーツリング」

取り組み

「かづの北限の桃」は、鹿角の清らかな水と地域特有の昼夜の寒暖差によって生まれる芳醇な甘みが特徴です。たとえ台風で傷つき、規格外となった桃であっても甘さや美味しさに影響はなく、樹上に残る傷ついた桃をルーチェ社で買い取り、すべて果汁にして大切に保管。副原料には山形県最上産の「レモングラス」を選定し、エッセンスに使用しました。レモングラスも台風の影響で収穫量は少なく、予定の半数の量しか入手できなかったものの、少量でもレモングラスのエッセンスをお酒に移行できる工夫を施し、試作を繰り返すことおよそ1年。桃の芳醇な香りと味わいをレモングラスがさわやかに引き立て、甘すぎずドライな口当たりが特徴のフルーツスパークリング酒が完成しました。見た目はスパークリングワインのようですが、ビール製法で造られている発泡酒です。監修は、バーテンダーとして多くの国際的な賞を獲得している石垣忍氏(東京都渋谷区「Bar 石の華」)。プロジェクト第一弾商品には、“フルーツ”と“スパークリング”を掛け合わせて「フルーツリング」と名付け、2019年12月1日から販売開始し、JALは試作品のテイスティングやラベルデザインに携わり、販売協力ほか羽田空港国内線のラウンジでも期間限定で提供(2019年12月10日~19日南北ダイヤモンド・プレミアラウンジ)、JALグループの媒体を通じてプロモーションを展開しました。

当プロジェクトでは「フルーツリング」のシリーズ化を決定し、問題を抱える東北の果物産地の課題解決に向けて継続的な商品企画に取り組んでいます。

〔販売店〕

秋田県内のスーパーマーケット、JA秋田しんせい各店、(株)ルーチェ・オンラインショップ、新宿伊勢丹で期間限定販売(2019年12月1日~31日)、オンラインショップ「JALショッピング」、TABITUS+STATION(東京有楽町「JALプラザ内」)、羽田空港BLUE SKY FLIGHT SHOP、JAL SHOP通信販売カタログ(2020年1-2月号)など。

JALショッピング

「フルーツリング」は750mlで2,970円(税込)と一般的なフルーツ系の発泡酒と比べるとやや高価な印象ですが、JALショッピング(オンライン、カタログ)や有楽町TABITUS+STATIONでは、発売から1カ月で想定を上回るご注文をいただいています。JAL公式Facebookの投稿記事には1.2万以上の"いいね"と共に、「初めて"北限の桃"を知りました」「台風で被害にあった桃を使っての取り組みは素晴らしい」など数多くのコメントをいただきました。全国的にこの取り組みに共感をいただくと共に、Facebook告知を境に注文数も増え、商品や原料となった桃の認知、販売につながっています。

(2020年1月)
  • 羽田空港国内線ラウンジにて期間限定でご提供
    (ダイヤモンド・プレミアラウンジ:2019年12月10日~19日)

  • JALショッピングのオンライン他カタログ誌で販売
    (例:グルメ・ファーストクラス 2019年真冬号)

地域の声

桃の花の前で、佐藤 一・良子ご夫妻

「かづの北限の桃」は、青果で美味しくいただける時期が限られているため、台風被害で出荷できなくなったときは本当に困り果てましたが、お買い上げいただき、且つ今回の「フルーツリング」のような美味しい加工品に仕上げていただいて本当にありがとうございます。「かづの北限の桃」を多くの方に知っていただける機会となりましたし、この「フルーツリング」をきっかけに、多くの皆さまが生の美味しい桃を鹿角市まで食べにいらしていただけると嬉しいです。
(鹿角市 佐藤秀果園オーナー 佐藤 一)