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地域産業支援商品開発やプロモーションなどで地域特産物の価値を高め、地場産業を盛り上げます。

宮城県東松島市、岩手県陸前高田市

津波被害を乗り越え、東北で育った果物で
さわやか発泡酒「フルーツリング」の
第二弾完成

  • 6次産業化支援
  • プロモーション

「東松島市のイチゴ×陸前高田市"北限のゆず"」で
東北の6次産業化と食品ロス削減を応援!

取り組み背景

良質にもかかわらず知名度の低い隠れた地域産品を掘り起し、より多くの人に知ってもらい、味わってもらおうと、地域の6次産業化を応援しているJALは、同じ想いを持ち、夕張メロンを使用した「メロンチェロ」などの酒づくり実績を持つ㈱ルーチェとの協創事業として2018年に東北の果物を使った「フルーツスパークリング酒」の開発プロジェクトを開始しました。定番の果物ジュースやリキュールではなく、にわかに市場で注目されている発泡性のスパークリング酒で東北の果物の認知力や販売力を高めようと取り組み、2019年12月に「フルーツリング*」第一弾が誕生、今回はその第二弾商品です。

*「フルーツリング」はフルーツとスパークリングを掛け合わせた造語で、(株)ルーチェの登録商標です。

宮城県東松島市「イグナルファーム」のイチゴ

地域の課題

第二弾の原料は、宮城県東松島市の「イチゴ」と岩手県陸前高田市の「北限のゆず」。いずれも東日本大震災で津波による甚大な被害を受けた地域で、復興に向け地域一丸となって元気を取り戻してきました。しかし、今年(2020年)は新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、東北有数のイチゴ生産地である東松島市では人気の「イチゴ狩り」体験の中止を余儀なくされ観光客は激減。生産されたイチゴは市内のお子さま向け無料体験学習などで消費していましたが厳しい状況は続き、イチゴ消費の課題もありました。JALグループは従前から東松島市とは縁が深く、津波被害に遭った農地でのコットン栽培にも社員が参加して交流を続けています。そこで、生産者の皆さんが丹精
込めて育てたイチゴを活かし、食品ロス削減にもつなげようと
主原料を東松島のイチゴに決め、第二弾に着手しました。

フルーツリング第二弾商品(フルボトル750ml)

取り組み

主原料は東松島市の農家の方々が震災後に新たな絆を結んで誕生させた「イグナルファーム」の完熟イチゴで、完熟ならではの香りと甘さ、色味を楽しめることが特徴です。出荷シーズン後の規格外であっても品質に問題はなく、消費しきれない残ったイチゴをルーチェ社で買い取り、すべて果汁にして保管。エッセンスとなる副原料には岩手県陸前高田市産「北限のゆず」を使用しています。監修は第一弾同様に、多くの国際的な賞を獲得しているバーテンダー石垣忍氏(東京都渋谷区「Bar 石の華」)で、東松島市のイチゴとベストマッチしたのが当地のゆずでした。試作を繰り返してようやく完成した新作は、イチゴのほのかな甘い香りと味わいを「北限のゆず」の皮の風味がさわやかに引き立て、甘すぎずドライな口あたり。
見た目はスパークリングワインのようですがビール製法で造られている発泡酒です。
プロジェクト第二弾のこの商品は、フルボトル750mlに加えてミニボトル200mlもご用意し、2020年12月1日から販売開始。JALは試作品のテイスティングやラベルデザインに携わり、当地のアンテナショップでの販売協力、JALグループの媒体を通じてプロモーションを展開しました。

当プロジェクトでは、東北の果物産地の課題解決に向け、継続的な「フルーツリング」の商品開発に取り組んでいます。

〔販売店〕

東松島市「あおみな」、藤原屋みちのく酒紀行エスパル仙台店、宮城ふるさとプラザ(池袋)、いわて銀河プラザ(銀座)、(株)ルーチェ・オンラインショップ、オンラインショップ「JALショッピング」、TABITUS+STATION(東京有楽町「JALプラザ内」)、羽田空港売店「BLUE SKY FLIGHT SHOP」など

JALショッピング

2020年11月26日プレスリリース(PDFファイル 約228KB)

フルーツリング第一弾商品

第一段で、「軽く飲みたい」というご要望を数多くいただいたことから、第二弾では750mlボトルに加えて200mlのミニボトルを用意したところ、東北の店舗や都内アンテナショップ(宮城県、岩手県)では"持ち帰りやすさ"から売上本数を伸ばし、ミニボトルは販売2週間で想定数5割増の追加出荷となるほど好評を得ています。JAL公式Facebook投稿記事には1.2万以上の"いいね"と共に、「東北の想いが詰まったフルーツリングを是非味わいたい」「まさか陸前高田で柚子が採れるとは知らなかった」など数多くのコメントをいただき、津波被害を乗り越えて生産されているイチゴやゆずの認知、販売につながっています。

(2020年12月)
  • 完成商品のお披露目(2020年11月26日)

  • イチゴの収穫(イグナルファーム)

  • 「北限のゆず」の収穫(陸前高田市)

  • 完成披露記者会見(2020年11月26日 於:東松島市)
    (左から)北限のゆず研究会副会長 佐々木隆志氏、JAL東北支店長 田中剛一、
    東松島市 加藤慶太副市長、 (株)イグナルファーム代表取締役 佐藤雄則氏

  • JALショッピングのオンライン他カタログ誌で販売
    (例:グルメ・ファーストクラス2020年真冬号)

地域の声

前列左側が佐藤雄則代表

いっぱいの光を浴びた最も美味しい完熟状態のイチゴを活かして「フルーツリング」を仕上げていただき、皆さまに飲んでいただけることを嬉しく思います。これまで農業復興に取り組み、食物を通して人々を幸せにし、次世代に農業の魅力を伝えることで地域が「いぐなる」(「良くなる」の方言)よう目指してきました。「フルーツリング」をきっかけに、多くの方に摘みたて完熟イチゴを食べに東松島市にお越しいただけると幸いです。
((株)イグナルファーム代表取締役 佐藤雄則)